17. アメリカのマスコミにてハーベイ・ボール氏の偉業が報道された
Press coverage

1998年8月3日 米国週刊誌「PEOPLE」での報道
1998年10月30日発行「Worcester Telegram & Gazette」
(翻訳)70年代記念切手の選定で「スマイリー・フェイス」が1位に
かつてあらゆるところに見られた「スマイリー・フェイス」が蘇った − 郵便切手として。アメリカ国民が70年代のシンボルに最も相応しいマークであると判断したのだ。この年代を表す切手の絵柄を選ぶ投票で、「スマイリー・フェイス」が2位の「セサミ・ストリート」に10万票近くの差を付けて圧勝したと昨日アメリカ郵政公社が発表した。

3位は「アースデイ」、4位は「ディスコブーム」と「ビデオ」だった。

オリジナルの「スマイリー・フェイス」の創作者「ハーベイ・ボール」氏は、投票の結果に大変満足していると語った。この結果は、人物、シンボル、流行、イベント等15の候補の中で、この明るい黄色のマークが「70年代を表すもの」として最も人々の記憶に残っているという事の現われである。
「国民全体が幸せな気分になることを願いましょう」マサチューセッツ州ウスター市在住のボール氏(77歳)は語った。「33セント程支払って切手を買った誰もが、その切手にほんの少しでも元気付けられるように」

上位15位に入れなかったほかの候補には、「ウォーターゲート事件」「オイルショック」「中国との国交回復」等もあった。「『スマイリー・フェイス』はずっと希望と幸せを象徴するシンプルなマークとして認められてきました」郵政公社のトップであるWilliam Henderson氏は語った。「長い間カードや手紙に使われてきたこの親しみ深いマークなら、70年代を記念する切手の絵柄として相応しいでしょう」

70年代記念切手は郵政公社の「20世紀を記念する」シリーズの一つとして来秋に発売される。このシリーズは、20世紀を10年ごとに区切ってそれぞれ15枚ずつ記念切手を発行する企画である。

ウスターでは、「スマイリー・フェイス」が投票で1位になった事はまだ戦いの始まりに過ぎない。ウスターのSandra J. Melkonianさんは、後から出てきた様々なバリエーションではなくボール氏の1963年の「スマイリー・フェイス」デザインを切手に採用するよう、郵政公社に呼びかけるキャンペーンを計画している。彼女はその為に約1,700の署名を集めた。

15の勝者は郵政公社での投票とインターネットのアンケートより選ばれた。1980年代と1990年代についての投票も予定されている。
郵政公社の発表によると、「スマイリー・フェイス」は469,867票を集めた。人気子供テレビ番組である「セサミ・ストリート」は378,785票であった。

15位以内に入った他の候補は以下の通りである。
アースデイ(366,626票)/ディスコ(365,221票)/VCR(344,729票)/建国200年祭(344,134票)
「マンデーナイト・フットボール」(338,572票)/ピッツバーグ・スティーラーズ(323,070票)
ジャンボジェット(320,147票)/メディカル・イメージング(292,850票)/ウーマン・リブ(285,217票)
70年代ファッション(284,555票)/パイオニア10(256,330票)/セクレタリアート(251,370票)
「オール・イン・ザ・ファミリー」(209,752票)

2月には投票で選ばれた50年代を記念するドライブイン・ムービーの切手が、そして5月には60年代の投票でトップを飾った「月面を歩く人」の切手が発売される。1900年代から1950年代の切手の絵柄については郵政公社で独自に選ばれた。

1998年9月24日発行「Worcester Telegram and Gazette」紙記事
(翻訳)アメリカ郵政公社による79年代記念切手を選定する投票で「スマイリー・フェイス」が人気を集める
「Harvey R. Ball(ハーベイ・ボール)」氏と、彼が1960年代初めに創作した笑顔を絶やさない「スマイリー・フェイス」と、どちらの顔にも現在笑顔が溢れている。1970年代を記念する郵便切手のデザインを選ぶ投票で、昨日この明るいカナリア色の「スマイリー」が大多数の票を集めたのだから、彼等の顔に笑みが浮かぶのも無理はない。

「スマイリーがリードしているとは嬉しい限りです」と77歳のボール氏は語った。彼は数週間前にジューン・ストリートの郵便局に出向いた時に、偶然投票の事を知った。投票用紙のカバーに描かれている世界的に有名な「ハッピー・フェイス」のコピーを見て気づいたのだった。「他の候補を引き離している事を聞いて喜びました、トップを取れれば良いのですが」と彼は言い添えた。

1970年代を思い起こさせる人物、シンボル、流行、出来事等から投票を行い、上位15位がその年代を記念する郵便切手になるというこの企画は、1ヶ月間続いている。現時点では、「SMILEY FACE」は、201,308票を獲得して投票第1位となっている。2位はテレビシリーズの「セサミ・ストリート」で171,903票を集めており、それに続くのが建国200年記念イベントで161,251人が投票している。 他にトップ5に入るものは、ディスコ・ブーム(156,674票)とアースデイ(155,375票)。

43歳のAlan Engheben氏は、その年代と聞いて思い浮かぶものはボール氏の「スマイリー・フェイス」しか考えられない、と語る。「それしかありません」と彼は当時を思い出し、更にこのマークの人気が1980年代の終わりまで続いた事、現在も新たな人気を得ている事を付け加えた。

又彼はディスコの流行と当時のファッションについても触れたが、あまり良い印象は無いようだった。「スマイリー・フェイス」がトップを取ると彼は予想している。


Sandra J. Melkonianさんも又、是非ボール氏が創作した「スマイリー」の記念切手を実現させて、このマークがボール氏の創作である事をはっきりさせたいと考えている。「キーストーン・グラス&フレーム」社のオーナーである彼女は、もし「スマイリー・フェイス」の切手が作られる時には、後続の様々なバリエーショではなく是非ともオリジナルの「スマイリー・フェイス」を使用してほしいという署名を500以上集めている。
「ボール氏がスマイリー・フェイスの創作者だと聞いて、皆大いに興奮しました」と彼女は語った。その署名の殆どは週末のブドウ収穫祭で集められたものだった。署名してもよいと考えている人は、ウスターのチャンドラー通り221番地にある「キーストーン」に来てほしいと彼女は語っている。そして「多分数千人の署名を集められると思います」と付け加えた。

ボール氏によると、投票用紙のカバーに描かれている「スマイリー」さえもオリジナルのデザインとは異なるものらしい。
「スマイリー達は様々な場所で形を変えて広がっていきました」と、自分の創作したデザインを登録しなかった為に全く使用料を受け取っていないボール氏は語った。「オリジナルのデザインを使用して見つかる事を恐れたのです。そんな心配する必要はなかったのに、心配した為に皆そのような手段を取った」

55歳になるフランス人の「Franklin Loufrani(フランクリン・ルフラーニ)」氏は恐れるという事をしなかった。最近「ウォール・ストリート・ジャーナル」に掲載された記事によると、彼は新聞社で働いていた時に読者に良いニュースである事を知らせる為のマークとして1968年−ボール氏が創作した5年後−に「スマイリー・フェイス」を創作したと何度も主張している。彼はフランスでこのデザインの権利を得た1971年以降、何百万ドルもの商標使用料を集めていると同紙は伝えている。

ボール氏は、ルフラーニ氏のデザインは彼自身のデザインと少し異なっていると語った。「大した違いではありませんが、基本的にはやはりスマイリー・フェイスです」と彼は語った。アメリカを除く世界80ヵ国以上に自らの商標権を広げているルフラーニ氏に対し、ボール氏は法的な対応を全く行っていない。

ボール氏はこの有名なマークによって金銭的な利益を得る事は全く無かったが、このマークのお陰で誇りを持つ事が出来た。

「スマイリー・フェイスは世界中に広がっていきました。宗教的、人種的、民族的な壁を越えて、皆に受け入れられたのです」と彼は語った。


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